雑感など

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好きな映画(notおすすめの映画)

なんとなく気が向いたので、いままで見てきた映画(たぶん100本前後かな)のなかで、特に好きなものを5つ紹介したいと思う。注意していただきたいのは、「おすすめの映画」では断じてないことだ。ネタバレ無しで頑張る。

 

ゴッドファーザー(1972)

世間で名作として通っている。で、実際、名作だと思う。

映画の魅力は、半分ぐらいが役者の存在感だ。とりわけゴッドファーザーことヴィト・コルレオーネを演じるマーロン・ブランドは、もはや演技の領域を超えてゴッドファーザーそのもの。マーロン・ブランドの演技を見るために見る映画といっても言い過ぎではないはず。

あとの半分は、たぶん画作り。一瞬一瞬がまるで絵画のような映像になっていて、ぼーっと画面を見ているだけでもちっとも飽きない。背景の黒をこれでもかと強調して、人物の表情を浮き出させた映像が多用されていて、これがなんとも言えずすばらしい。

あとニーノ・ロータ作曲の音楽もすばらしい。有名なのはいわゆる『愛のテーマ』だけど、私は『ゴッドファーザーのワルツ』のほうが好き。

ちなみに、三部作モノのはしり的な存在らしい。2は1に劣らない名作。3は1,2と比べるとやや劣る印象。

 

アマデウス(1984)

これは、ゴッドファーザーほど有名っていうわけでもないけれど、往年の名作といえばだいたい名前が挙がる映画。個人的には第一級に好きな映画で、何度も見ている。

この映画の魅力は、半分ぐらいがわかりやすくて深いストーリーだ。ネタバレしないでストーリーの魅力を伝えるのは難しいが、ごく単純化して言うと「天才と凡才」がテーマの映画。ただし、このありきたりな二項対立がこの映画ではありきたりではない。さまざまな要素が複雑に混ざり合って、見ていて胸が痛くなってくる。凡才側代表の登場人物が、最後に放つセリフは私のような凡人にとっては救いだ。

あとの半分は、間違いなく音楽。劇伴として使われている音楽は、ほとんどがモーツァルト作曲のもの。こうなれば音楽が魅力なのは当たり前だが、使い方が非常に巧みなので、名曲に映像が負けることなく、また名曲の良さを殺すことにもなっていない。

 

レオン(1994)

13歳のナタリー・ポートマンが美しい。以上。

 

戦場のピアニスト(2003)

第二次世界大戦時に、強制収容所に連行されるものの、紆余曲折あって生き残ったユダヤ人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン氏の回顧録をもとにしたノンフィクション作品。私は、途中までこの映画はフィクション作品だと思っていた。ストーリーや描写があまりにもおぞましく、惨かったからだ。ところが、エンディングでウワディスワフ・シュピルマンはその後2000年まで生きて云々という説明が入ってノンフィクションだと知った。見終わってすぐに原作本を買い求めたのはまた別の話である。

この作品の優れているところは、単に「悪のドイツ人と被害者のユダヤ人」という図式だけで描いていないところだ。この映画には、(詳しくはネタバレになるので言えないが)善良なドイツ人も(少ないが)登場するし、ユダヤ人のなかにも「カポー」といって強制収容所での支配に加担した存在がいたことも明確に描いている。そのあたりは、ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』でも鋭く考察されている。

ホロコーストの描写の惨さに対して、劇中で流れるショパンの音楽の哀切極まる優美さが胸を打つ。

 

マッドマックス 怒りのデスロード(2015)

世界は狂っている。そう思っている人は、現代に生きる私たちにも少なくないと思う。そういう意味では、このマッドマックスという映画で描かれる「狂った世界」と、いま私たちが生きている世界とはそんなにかけ離れたものでもないのかもしれない。しかし、そんな狂いに狂った世界で、登場人物たちはみな「生きて」いる。それは、彼らの本能が「生きろ」と命ずるからか、はたまたなにかもっと高尚な理由が、目的があるのか。

この映画には「生きる」ということに関するだいたいが詰まっていると、私は思っている。じぶん以外みんな狂っている。そしてじぶんも狂っている。世界が狂っている。そんな世界で、どう生きるか、よりもまず、まず「生きろ」。単純明快だが、力のあることばだ。

 

おわりに

なんだかドがつくほど有名な映画ばっかりで、にわかっぷりが露呈してしまった。でも構わない。だって「好きな映画」だから。とはいえ、ほんのちょびっとでもだれかの参考になれば、それはとても良いことだと思います。